芥子園画伝から学ぶ3

絵を描くにあたって忌むべきこと12項。

1)構図を詰めない。

精神を鎮静してから、思想を練り、意のままに描いてみる。

また、障壁画など大幅なものは、あたりを筆で撮ってから、数十歩退いてチェックする。

画面の上下四方を疎にしたなら、あっさりとした画面となる。

この画面が詰まったものは風格がなくなる。

2)画面に遠近ないのはダメ。

近景では、石や樹木は小さくし、遠景では極めて遠いところに人物をおいてはいけない。

墨色は遠淡近濃。遠ければ遠いほど淡く。

3)山頂が幾層にもなっていて、山麓がないのは誤り。

まず1つの主山を作り、それから分布して他の山が起伏するようにする。

4)水の描き方に注意

川や滝は必ず山峡中から流出する。頂上に山が数重してれば、その源は高遠である。平な渓谷の小さな隙間からは必ず水口があり、ぶつかると必ず波が跳ねる。

5)平地や坂道がないと画面に変化なくなる

6)山水の遠近を表すのに、経路がある。

水路を作ったり、人を配置して道があるのを暗示させたりすると良い。

7)石は1面だけ描いても立体的には見えない

石のいろんな面を考えて描くべし。

8)木に描く枝に注意

枝は描かないとならない。岸壁の木は枝は曲がりくねる。開けたところのは高直のが多く、

雨を得たものは、頂(?)が多く、水に近いものは根が多い。

枝幹は左右に平均して別れてはいけない。

ところどころに前向き、後ろ向きの葉を作る。

また、春夏秋冬をかき分ける。

9)人物の品格を考えないとダメ。

シルエットや冠など様々な流儀があるので、古人の作から学ぼう。

10)楼閣を描くのに一方向ばかりは良くない

11)雨霧煙嵐を混同してはいけない

晴景の空の明るさ、雨夜の混蒙、雪景の梢明などかき分けること。

青山白雲は夏秋の景に作るべき。

12)着彩に重い軽いないのはダメ

ものに応じて描き方があるから、従うように。(例が難しすぎて訳せません)

 

今日はここまで。結構細かい戒めが書いてあるんですね!